小江戸川越 のれん会
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幸すし
3代目・当主
長島 威さん
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こだわり事典 「老舗・名店」本物一筋
本物一筋 ●佐久間 ●関口人形 ●桔梗屋 ●幸すし
住人十色 ●粕谷さん ●大野さん
江戸のにぎり鮨 幸すし
 城下町川越のヘソといえば札の辻。川越城大手門(現・市役所前)から町人地に入った先の十字路で、幕府や藩からの御達しの札が立ったところ。辻を基点に東に本町(現・元町1丁目)、西が高澤町(元町2丁目)。南は南町(幸町)、北が北町(喜多町)で、城下十ヵ町の中心地。明治26年市街地の大半を焼き払った川越大火が発生。川越商人は実際に残った土蔵造りを見て、さらには日本橋周辺の江戸風防火建築を手本として、蔵造りの町並みを出現させた。今なお、このあたりは小江戸の風情を伝えて観光客の人気を集める。

四季の移ろいが美事な庭に囲まれた奥座敷
 今回ご登場の「幸すし」は、札の辻の一角、稲荷小路を入ったところで百余年にわたり江戸前の味を伝えている。
―お店の歴史、プロフィールをお伺いします。
 私で3代目になります。初代は宗次郎という人で、東京市京橋本湊町にあった「幸寿司」の次男でした。渡り職人として修行の身、職人仲間に呼ばれて、浅草花川戸から舟に乗り、川越に着いたのは明治の大火の後のことでした。
縁あって川越で世帯をもち、本町新道で小さな暖簾をあげました。その時の様子が店の2階の行灯に描かれています。蛸の江戸煮、煮穴子、小肌の酢じめ、鮪づけなど江戸の味を川越へ伝えていたわけですね。余談になりますが、昔のにぎりは大きかったですよ。親父のにぎりで今の2倍、祖父の頃は3倍ぐらいかな。二口でも食べられない・・・(笑)。
―お店の特徴についてお聞きします。
 「幸寿司」は2代目が割烹料理を加えて「幸すし」としました。店の中に三つの顔、形があります。一つめは、冠木門をくぐった玄関からの座敷個室は全部で4室。少人数から60名様ぐらいの広間まで、すべて庭に囲まれた鮨会席の料亭です。二つめは、新館2階の和食堂です。昼のランチは1,000円の楠弁当で、「リーズナブルで美味しい」と好評です。昼食の賑わい時には、いつものサービスがゆき届かないことがあるかもしれません。和の情緒が彩りを演出する夕方からの夜席の利用がおすすめです。三つめは、お好みの鮨カウンターです。ゆったり10席で「幸すし」原点である江戸の仕事を守ります。

2階の和食堂。多様なメニューがリーズナブルに楽しめる夜席がおすすめだ。
―商いでの"こだわり"はなんですか。
 とくにありません・・・(笑)。町内の人に「あればいいな」って思っていただける店でありたい、と考えています。
私は川越の祭りや正月が大好きです。江戸風で粋で品がありますね。
娘が東京の「吉兆」で、もてなしを学んできました。4代目若女将です。お引き立ての程よろしくお願いします。
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